トライバルの種類
ポリネシアン
ポリネシアの島々に伝わる刺青や、それらを背景に持つ表現をまとめて呼ぶ時に使われます。
島や共同体ごとに歴史、名称、模様の組み方、社会的な意味が異なるため、ポリネシアンだけで一つの文化を表すことはできません。
サモアン
サモアの伝統刺青はtatauとして受け継がれ、身体の広い範囲を構成する緻密な模様と、共同体の中での文化的な役割を持ちます。
男性のtatauや女性のmaluなど固有の呼び方と背景があり、一般的な装飾模様と同じものではありません。
マオリ/タ・モコ
タ・モコは、アオテアロア・ニュージーランドのマオリ文化に根差し、アイデンティティや系譜と深く結びつく生きた伝統です。
ポリネシアの刺青文化とつながりを持ちながら、道具、刻み方、図像、文化的な役割に固有の発展があります。
マルケサス
マルケサス諸島には、身体の広い範囲を覆うこともある独自の刺青文化と図像体系が伝わります。
他のポリネシア地域と共通点が見られても、模様の意味や構成を同じものとして読むことはできません。
ハワイアン
ハワイには、土地、家系、守護、身分などと関わる固有の刺青文化があります。
現代のハワイアン風デザインと伝統的な実践は重なる部分があっても、背景や意味まで同じとは限りません。
タヒチアン
タヒチを含むソシエテ諸島には、地域の歴史と社会に結びつく刺青文化が伝わります。
現在の図案にも伝統から着想を得た表現がありますが、象徴の読み方は彫師や文化的な文脈によって異なります。
トンガン
トンガには、周辺の島々と歴史的なつながりを持ちながら育まれた固有の刺青文化があります。
形が似て見える模様でも、サモアや他地域の伝統と同じ意味になるとは限りません。
クック諸島
クック諸島の各島には、系譜、共同体、土地との関係を映す固有の刺青表現があります。
島ごとの差もあるため、クック諸島という名称だけで模様の意味を一つに決めることはできません。
ラパ・ヌイ
ラパ・ヌイには、島の造形文化や歴史と結びつく独自の刺青伝統があります。
ポリネシア文化圏のつながりを持ちながらも、他の島々とは異なる背景と表現として理解する必要があります。
ハイダ/北米北西海岸
ハイダを含む北米北西海岸の先住民族には、輪郭、面、動物像などを用いる豊かな造形伝統があります。
民族ごとに言語、物語、権利、図像の扱いが異なるため、北西海岸全体を一つの様式として同一視することはできません。
ボルネオ/ダヤク
ボルネオ島のダヤクと総称される諸集団には、共同体、通過儀礼、守護などと関わる刺青文化があります。
ダヤク自体が多様な集団を含む言葉であり、模様、部位、意味は地域や民族によって異なります。
フィリピン伝統刺青
フィリピン各地には、共同体の歴史、勇気、身分、人生の節目などに関わる刺青伝統があります。
地域と民族によって名称、技法、図像が異なり、一つのフィリピン様式にまとめられるものではありません。
その他
世界には、この一覧に収まらない民族・地域固有の刺青文化が数多くあります。
図案の形だけを取り出さず、名称、歴史、受け継がれ方を含めて個別にたどることが大切です。
モダントライバル
黒い面と先端のある曲線を組み合わせ、身体の流れに沿って構成する現代的な作風です。
特定の民族文化に属する伝統刺青とは異なり、現代のタトゥー表現として発展した呼び方です。
ネオトライバル
モダントライバルの黒と流れを引き継ぎながら、より細い線、鋭い形、装飾的な構成へ広げた作風です。
呼び方は一定ではなく、ブラックワークやサイバーシジリズムに近い作品へ使われることもあります。
ネオトライバル
太い黒、先端のある曲線、身体に沿う流れなどを現代的に再構成した作風です。
特定の民族に伝わる刺青そのものを指す言葉ではなく、モダントライバルやサイバーシジリズムと境界が重なる場合があります。